ティム・オブライエン

本当の戦争の話をしよう (文春文庫)

本当の戦争の話をしよう (文春文庫)

読了。1年ほど前に買っていたがやっと今になって読み終わった。夏期講習・合宿で疲れた体にしみこんできた。心が疲れている時には良質の文学に限る。


特に印象的だったのは「レイニー河で」。主人公の抱える戦争の心の傷跡と日常に狭間がくっきりと見えた気がした。ほかの作品も基本的には同じスタイル。オブライエンの作品だけでなく、この時代のアメリカをもう少し見てみたい気がした。


ベトナム戦争アメリカに与えた影響はもの凄い大きかったことも再認識。池上彰氏の『そうだったのか現代史!』(http://d.hatena.ne.jp/oliver124/20090130)を読んで初めて知った部分も多かったが、当時はアメリカだけでなく世界中が仮想の平和に向けて邁進していた印象を受ける。それは今でも変わっていないのだろうか…。