閉鎖病棟

閉鎖病棟 (新潮文庫)

閉鎖病棟 (新潮文庫)


読了。帚木氏の本は以前『国銅』(新潮社、2003年)を読んだのを覚えている。当時は奈良への旅行を控えており大仏の建築について知りたかったから読んだ。


今回は『お母さん、ぼくが生まれてきてごめんなさい』(扶桑社文庫、2004年)との繋がりからどうしても読みたくなった。人間のもつ本質的なやさしさや暴力的な面が「院内」という限られた空間で描いたもの。著者の人を描くときの鋭い視点と共に、やさしさも感じた。